コラム第11回
専門医が教える、歯周病がきっかけの恐ろしい病気とは
歯周病が引き起こす全身の病気
近年、歯周病と全身の病気の関連性について、様々な研究データが出てきています。
その結果、歯周病は多くの全身疾患に関与していることが分かってきました。
手術の前に歯周病治療は常識!
ほとんどの病院では、歯周病によるカラダへの悪影響が注目されています。
そのため大きな手術を予定していて、術後に低免疫状態になることが予想される患者様には、術前にプラークや歯石を除去して歯周病のコントロールを行うことが、多くの病院で徹底されています。また、それによって、実際に術後の心臓トラブルや血管トラブルが大きく減少したといわれています。
以下の疾患は、その中でも特に関連が深いとされている疾患です。
〇虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
〇早産、低体重児出産
〇糖尿病
〇誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)
〇関節リウマチ
〇慢性腎臓病 など
次に、代表的な疾患に関して、簡単にご説明します。
本当はかなり怖い「歯周病」というやまい
歯周病との関連で特によく言われるのが、「糖尿病」「心臓病」「早産」です。
糖尿病との関連:糖尿病が5倍悪化!
重度の歯周病の場合、軽度の人に比べ2年後に糖尿病が発症・悪化している確率が5倍高くなるとされています。
糖尿病は、インスリン(血糖値を下げるホルモン)が適切に働かず、食後の血液中の糖分が急激に増えて全身に悪影響をおよぼす病気です。(上の図を参照)
歯周病も糖尿病も生活習慣病のうちの一つに当てはまります。また、歯周病や糖尿病も他の病気への影響が心配される病気です。長い間培ってきた自分の生活習慣を見直すこともなかなか難しいのも原因かもしれません。しかし、その習慣を改善することでその病気をコントロールすることができうる病気でもあります。
心臓病との関連:動脈硬化を起こす!
心臓に酸素や栄養を送る冠動脈という血管が詰まり、心臓に血液がうまく送れなくなる病気です。
歯周病菌の作りだす物質が血液中に流れ動脈硬化を起こすのではないかと考えられており、心筋梗塞や狭心症を引き起こす原因の一つとも言われています。
健康な人に比べ心臓病発症の危険率が約2.8倍といわれています。
早産・低体重児との関連
低体重児を出産した母親は、そうではない母親と比較して、歯周病が進行していたという報告があります。
また、妊娠中の歯周病をそのままにしておくと早産の確率が高まります。
他にも「肺炎」「脳梗塞(脳卒中)」などとの関連性も指摘されています。
まとめ
研究が進み、今や歯周病は、お口の中だけの病気ではないというのが専門家の共通認識となっています。
病気が悪化した結果…「歯周病=歯を失う」という認識ではなく、「歯周病=命にかかわる場合もある」という認識の転換が必要かもしれませんね。
病気のことは、プロフェッショナルにお任せください。
健友会グループは、皆様のご相談をいつでもお待ちしています。