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コラム第4回
ゴシゴシ歯を磨くのはダメ!?歯科専門医から提案

[2021.04.19]

 

毎日当たり前に行っている歯みがきですが、むし歯予防のためとはいえ強く磨きすぎている人はいませんか?

ゴシゴシ磨くと汚れがきちんと取れて効果的な気がしますが、その磨き方は本当に正しいのでしょうか。

 

強く磨き過ぎる→歯や歯ぐきを痛める原因に

歯を毎日磨くのは、歯についた虫歯の原因となるプラーク(歯垢)を除去するためです。実はプラーク自体は柔らかいためゴシゴシ力強く磨く必要はありません。

研磨剤の入った歯磨き粉を使用して歯を毎日強く磨いてしまうと、歯の根元が削れたり、歯茎が傷ついて炎症を起こすことがあります。その結果歯茎が瘦せていってしまうと、歯茎が下がってスカスカの歯列になってしまったり、知覚過敏を起こすことがあります。

 

強く磨きすぎていることは自分でわからない

歯磨きは、幼少期よりだれもが行っている習慣ですが、あまりはっきりと教育をされる機会がないため、個々でやり方に大きく個性があります。当たり前にやっていることで、他人に間違いを指摘されないため、強く磨いていることを自覚している方は少数です。

歯茎の状態や歯の根元の状態で判断することができますので、不安があれば歯医者でご相談するとよいかと思います。

 

正しい歯の磨き方

  • 優しく力を入れずに磨く
  • 歯と歯茎の境目を中心に横方向に10~20回往復させて磨く
  • 奥歯は前歯より歯ブラシが届きづらいので、1本ずつ丁寧に磨く意識を持つ

 

上記のように丁寧に磨いても歯と歯の間のプラークは除去できません。歯ブラシでの掃除では汚れの40%程度は残ってしまうといわれています。

そういった汚れに対してはデンタルフロス糸ようじ歯間ブラシを使用しましょう。一般的に、歯と歯の間の隙間が大きい場合は歯間ブラシ、隙間が小さくて歯間ブラシが入らないような場合は、デンタルフロスや糸ようじを使います。

 

 

歯を磨くのにもっともよい時間は?

食事のあとにしっかり磨く習慣はとても良いことです。ただ、お口の中で最も虫歯菌がプラークを食べて増殖しやすいのが睡眠中になります。口腔内の唾液が減って菌が酸で歯を溶かそうとするので、起床時に口がすっぱく感じるのはそのせいもあるんですね。

寝る前の歯磨きは習慣にして、寝る前になるべく間食はしないようにしましょう。

 

 

歯ブラシはどのようなものが良い?

歯に対してブラシが大きすぎるものは避けましょう。一般に販売されている推奨サイズから少し小さめのものでよいかと思います。硬さは人によって好みがあると思いますが、柔らかめ〜普通くらいがよいと思います。

 

歯磨き粉の選び方は?

歯磨きの目的は、プラークを除去することですので、正しく磨き残しのないブラッシングできていれば、歯磨き粉は使用しなくても構いません。研磨剤の入っている歯磨き粉も多いですが、強い力で頻繁に使用すると、健康な歯を削ってしまう場合があります。心配であれば研磨剤入りの歯磨き粉は1日1回程度にするとよいでしょう

 

歯磨き粉を使用する場合は、むし歯予防のためにはフッ素入りがおすすめです。また、知覚過敏用の歯磨き粉を使用すると、知覚過敏が軽減することがあります。

 

私どもプロが推奨する歯磨き粉もあるため、ご不安があれば是非ご相談くださいね。

 

 

まとめ

歯を守っていくために大切な歯磨きですが、ゴシゴシ強く磨くのは歯や歯ぐきを傷つけてしまうので注意しましょう!

歯茎と歯の間を1本ずつ、やさしく丁寧に磨くのが確実なプラーク除去につながります。また、歯と歯の間のプラークを除去するためには、歯間ブラシデンタルフロス糸ようじを使うのが効果的です。

 

永久歯は一度しか生えてこず、歯は失ってみるまでその価値がわかりません。入れ歯になると、ご飯が美味しく感じられなくなります。大切な歯をむし歯や歯周病から守るため、日頃の歯磨きをがんばりましょう。

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